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「Re:ゼロから始める異世界生活」特集

2nd season 毎週水曜地上波先行・最速配信中!

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田中翔プロデューサーdアニメストア独占インタビュー

第1期「新編集版」の見どころに迫るインタビューが到着!
この機会にもう一度、「新編集版」をおさらいしてみませんか。

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7月8日よりTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』2nd season が始まりますが、それに先駆ける形で第1期を1時間枠にまとめた「新編集版」が放送されました。なぜこのような形を取ったのでしょうか?

田中 2期に合わせて1期を再放送をするだけではちょっとつまらないなと思ったのがきっかけです。「Re:ゼロ」を既にご存知の方にも、そうでない方にも楽しんでもらえるように、そして1期、2期という括りではなく、「Re:ゼロ」として新たな気持ちで観てもらえるように検討した結果になります。

2話分を1話として再編集したことで、重要シーンにはたっぷりと間が取られており、いっそう物語の世界に没入できる印象を受けました。

田中 2016年に放送したオリジナル版では、OPやEDがカットされていることが多かったですが、あれは尺調整のための苦肉の策でした。キャラクターの感情を描くことを重視していたため、とにかく尺が足りなかった。だから新編集版として1時間にしたことで、間の取り方はもちろん、シーンとシーンもより綺麗につなぐことができましたし、本来目指していたものを全部ではないですが、実現することができたと思います。あとは本編から続くような演出で特殊EDに繋ぐ話数が偶然にも奇数話にまとまっていたことで、あまり大きな改変をすることなく、スムーズに1時間にまとめ直すことができたのも良かったです。

もともと1時間枠の前・後編という作り方をしていたということですね。

田中 特に意識をしていたわけではなかったのですが、自然とそういう構成になっていたようです。前・後編がひとつながりになったことで、キャラクターの感情をさらにじっくりと感じることができるようになっていると思います。

随所で作画も修正されていますね。この段階で作画までブラッシュアップさせていることには正直驚きました。

田中 個人的にはOAが全てだと思っているので、テクニカルなエラー以外、いわゆるパッケージリテイクをしない自分としては、もともとあまり作画に手を入れるつもりはありませんでした。新規カットをいくつか入れられたら嬉しいとは思っていたところ、WHITE FOXの吉川綱樹プロデューサーから「せっかくやるなら前々から気になっていたところを直したい」という要望もあって、どんどんと修正が入っていき、最終的に今の形になりました。愛に溢れた現場であることを心から感謝しています。

第5話のラストシーンにはスバルの目玉が追加されるなど、グロ表現も増していますよね。

田中 目玉の話で言うなら、これは追加ではなく、元々存在しているカットでした。絵コンテ上にもばっちり描かれています。単純に放送コードにひっかかってしまったため、放送時には明度を落として真っ黒に見えるようにしていたのですが、新編集版から放送局が変更になったので、規制が少し緩くなったこともあり、OAでお披露目することができたというわけです。

そうだったんですね。それともうひとつ、スバル役の小林裕介さんがTwitterで、セリフを取り直した箇所があるとおっしゃっていました。これはズバリどこになりますか?

田中 第6話で、スバルがラムに「泣いた赤鬼」のおとぎ話を聞かせるシーンです。演出のテンポ感をちょっと変えたので、新しい尺に合わせる形で再録をお願いしました。とくにセリフの内容に変更はないので、新しい情報が加わったということではないですが、シーンとしてより深みを出すことができたと思います。

なるほど。また第25話の最後には、第2期に繋がる新規パートが追加されましたね。

田中 現場では「レム誰」と呼んでいるシーンになります。もともと1期のラストに入れるかどうかで迷ったシーンでもあります。当時はまだ2期を作れるかどうかが決まっていなかったこともあり、全25話のアニメとしてのラストを強調することを前提に描くことをやめたのですが、今回の新編集版は2期と合わせて一つのシーズンとして観てもらえるように設計したこともあり、続きが気になる引きとして追加しました。

新編集版をご覧になって、改めてオリジナル版と比べてどんな印象をお持ちになりましたか?

田中 深夜アニメは基本的にどれも30分ですから、それに慣れていると1時間というのはちょっと長く感じるかもしれないと、少しだけ不安もあったんですが、実際に観てみるとサクッといけたので胸をなでおろしました。ユーザーさんからの反応も「1時間があっという間だった」という声が多くて、新編集版を試みて良かったなと思いました。

ストーリーやセリフは変わらずとも、受ける印象が変化したところも多いですよね。

田中 作画も演出も、全体的に細かく手を入れているので、そう感じていただけて嬉しい限りです。またダビングもすべてやり直していますから、そういう意味ではフィルムとしてはもう別物と言っても過言ではないかもしれません。

改めて第1期を振り返ってみて、Re:ゼロという作品の魅力はどんなところにあると感じましたか?

田中 なんだかんだ言って、Re:ゼロはスバルの物語だと思っています。いきなり異世界に飛ばされてきたスバルが、ウザくてムカつく言動を繰り返しながらも、だんだんと成長していく過程を死に戻りというギミックで繰り返していくことで、周りのスバルに対する反応が変化していくところが、この作品の面白さであり、キモの部分ではないでしょうか。

とくに序盤のスバルはかなりウザくて、視聴者からもかなりヘイトな反響が大きかったですよね。

田中 実際、イラつくキャラクターなので仕方ないところです。自らの欲望を、常に誰かのためだと偽りながら、必死になっているふりを全力でやっている男なので、第三者として観ている人間にとっては不快な存在に映ってしまう。でもスバルが持っている醜さや弱さって、誰もが持っている負の部分だとも思いますので、スバルは共感性のあるキャラクターなんだと思っています。

わかります。だからこそスバルが試練を乗り越えるたびに、どんどん共感が増していくんですよね。

田中 最初は自分のことだけしか考えていなかったのが、多少なりとも他人のことを考えて動くようになっていくその過程こそが、Re:ゼロ1期の大きな見せ場なのかもしれません。2期では、ちょっとだけ成長したスバルからスタートする物語となりますので、1期とはまた雰囲気の違うストーリーを楽しむことができると思います。

Re:ゼロはヒロインたちの可愛さをはじめ、キャラクターの表情がとてもイキイキとしている作品だと思いますが、これは当初からこだわっている部分ですか?

田中 坂井久太さんのキャラクターデザインや渡邊政治監督の演出を含め、Re:ゼロではいかにヒロインたちの心情を絵にのせることができるかを徹底して追求しています。あとスバルほか男たちの作画に時間をかけるくらいなら、少しでもヒロインたちを可愛くしたい(笑)。ですのでスバルに関しては作画というよりも演出面で工夫するようにしていました。

第1期全25話で、田中プロデューサーがとくに印象に残っているシーンというと、どこでしょうか?

田中 特定のシーンを選ぶというのは本当に難しいんですが、反響の大きさだったり、アニメとして分かりやすいところで言えば、オリジナル版15話のペテルギウスの登場からエンディングまでの一連の流れでしょうか。

ファンのなかでもとくに人気の高いシーンですよね。とにかくペテルギウスというキャラクターのインパクトが強くて、一躍人気キャラになりました。

田中 ペテルギウスのあの特異なキャラクター像って、脚本段階ではそこまでではなかったんです。あそこまで印象的なキャラクターにすることができたのは、オリジナル版15話の絵コンテを描いてくださった細田直人さんとキャストの松岡禎丞さんの力によるものだと思っています。絵コンテを見たとき「これは凄い!」となり、じゃあどなたに演じてもらえばいいか考えたときに、松岡禎丞さんならお芝居がハマるんじゃないかと思ってオファーを出したんですが、おかげで1期のラスボスに相応しいキャラクターになったと思います。

最後に、第2期を楽しみにしている方へメッセージをお願いいたします。

田中 4年3ヵ月と、長いあいだお待たせしてしまいましたが、ようやくお届けできることになりました。どんなタイトルでも、4年も月日が経てば忘れられてしまってもおかしくないなか、Re:ゼロはファンの皆さんがずっと待ってくださっていて、これは本当にありがたいことだと思っています。お待たせしたぶん、皆さんの期待を裏切らないものになっています。ぜひ新編集版をご覧になったうえで、そのまま2期も楽しんでいただけると嬉しいです。

ありがとうございました。

1st season「新編集版」をふり返り

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更新日:2020年10月2日