イングラシア王国で子供たちを救い、教師としての残り少ない日々を過ごすリムル。
そんなある日、ユウキからある依頼を聞かされる。
リムルは〝サトル〟という名でコリウス王国に潜入捜査を開始。
事態は一国の王位継承争いに留まらず、悪魔や吸血鬼の思惑も絡み合い、混迷を極めていくーー!
11月1日(水)00:00~ 一挙見放題配信中!!

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11月1日(水)から『転生したらスライムだった件(転スラ)』の新作アニメ、『コリウスの夢』全3話が配信開始!それに合わせて、アプリゲーム『転生したらスライムだった件 魔王と竜の建国譚(まおりゅう)』でも『コリウスの夢』コラボ2周年企画を実施中です。そこで本記事では、アニメ『転スラ』プロデューサー&制作プロデューサーと、アプリ『まおりゅう』プロデューサーのお三方に『コリウスの夢』の制作秘話からアプリ実装のマル秘情報まで、『転スラ』ワールドを味わい尽くすためのお話を伺いました。

写真左から:
大西清太郎さん[バンダイナムコエンターテインメント/アプリ『まおりゅう』プロデューサー]
江口浩平さん[アニメーションスタジオ8bit(エイトビット)/アニメ『転スラ』制作プロデューサー]
杉本紳朗さん[バンダイナムコ フィルムワークス/アニメ『転スラ』プロデューサー]
『転スラ』10周年✕『まおりゅう』2周年のスペシャル企画が始動!
──最初にアニメ『コリウスの夢』の企画が始まった経緯についてお伺いできますか?
(以下敬称略)
杉本もともと『コリウスの夢』は、伏瀬先生が劇場版を制作する際に書き下ろした小説です。それを大原案として劇場版『紅蓮の絆編』が作られたのですが、やっぱり『コリウスの夢』に忠実なアニメ化もしたいよねという話をずっとしていました。そこでちょうど『転スラ』10周年でもしかしたらアニメ3話分くらいなら作れるかも?という時期と、『まおりゅう』2周年のタイミングが被っていたので、大西さんに相談をしたんです。

大西突然電話を受けた記憶があります(笑)。「一緒にやりませんか」と。
杉本やっぱり連動企画があれば『転スラ』ファンにも喜んでもらえるかなというので、企画を進めていきました。
──江口さんはどの段階で話を聞いたのでしょうか?
江口僕は劇場版のシナリオ打ち途中から『転スラ』シリーズに入ったのですが、その裏でもう『コリウスの夢』が進行していたのはなんとなく見ていたので、劇場版と合わせてそちらの現場にも入っていきました。
オリキャラのパウロは体育会系の憎めない男!?
──『コリウスの夢』の見どころを教えてください。
江口本作のゲストキャラであるパウロは、キャラクター的にも、お話的にもコリウスの夢ならではの魅力を作り出してくれました。
江口あと、アニメ第1期と第2期のあいだに位置するお話ですから、久しぶりに魔王化する前のリムルが登場するのも見どころだと思います。
杉本身長も変わってますもんね。
江口そうなんですよ。劇場版と第3期の制作もいっしょに動いてたので、こんなに小さくてよかったんだっけと分からなくなるときがありました(笑)。
杉本リムルも大変ですけど、演じる側だと豊口めぐみさんも大変ですね。この前までラファエルだったのに、大賢者に戻るっていう。時系列が戻るのは我々も混乱します(笑)。
──アフレコ現場の様子はいかがでしたか?
江口パウロの第一声をみんながすごく面白がっていたのを覚えています。「グランドマスター!ありがとうございます!」というセリフを岡本信彦さんが熱血野球部みたいな声でやってくれて、想像以上に元気だなと(笑)。あれでパウロのキャラを掴めた感じがあって、アフレコ終わりに口パクを大きくしたり、表情の修正をかけたりしました。
──パウロはリムルを振り回しながら物語を前に進めていくキャラですよね。
江口だからコリウスに向かう途中でパウロが居眠りするシーンがあるんですけど、リムルに説教されてもまだ寝てるみたいなカットも足してもらいました。抜けてるけど一生懸命で憎めない感じの笑えるキャラですね。

『コリウスの夢』に幻のあのキャラが新登場!?
──その他に注目してほしいキャラクターはいますか?
杉本サトルですね。

江口あーそういえば、実質新キャラですね。
杉本寺島拓篤さんも第1話以来のキャストとしての登場ですので、緊張されたと思います。寺島さんが『コリウスの夢』の話を聞いたときに「サトルは僕がやらせてもらえるんですか!?」という質問があったとかなかったとか(笑)。こちらとしては逆にやっていただけますかという心境だったんですけど(笑)。
(一同笑)

――伏瀬先生からなにか要望があったりもしましたか?
杉本髪型について言われてましたよね。
江口もうちょっと特長が欲しいと。それでポニーテールの位置が上がりましたね。
杉本主人公ですから、ばっちり目立たないといけないですからね!(笑)
エンディング主題歌はリムル役の岡咲美保さん!
――オープニングとエンディングの主題歌についてはいかがでしょうか?
杉本オープニング主題歌を寺島さん、エンディング主題歌を岡咲さんに担当してもらって、「三上悟からリムルへ」みたいな、すごく良い流れを作ることができました。それこそ『転スラ』10周年の今しかできない、意味のある構成になったと思います。
大西映像もいいですよね。11月はアプリ内で『コリウスの夢』イベントをやっているので、『まおりゅう』でアプリを起動すると期間限定で『コリウスの夢』のオープニングが流れるんですけど、僕も最初に見たとき、「おぉ」ってなりました。
江口転スラシリーズにずっと参加してくれてる若手の宮沢聖麿さんというアニメーターが一人でやってくれたんです。めちゃくちゃいい仕上がりになりましたね!
――エンディングの映像もすばらしい仕上がりです。
杉本エンディングがつくことが後から決まったこともあり、新規の絵は作れなかったんですけど、PVを作ってもらっている川部さん(川富本店)のチームにお願いして、これまでの『転スラ』を振り返る内容にしてもらいました。
江口だからこそエモくて懐かしい空気感を出せた気がします。
杉本エンディング主題歌を歌っている岡咲さんのサイン入り色紙をプレゼントするキャンペーンを、『まおりゅう』とdアニメストアさんがやっているので、こちらもぜひ注目してほしいですね。
『コリウスの夢』を『まおりゅう』にフルボイス実装!
――『まおりゅう』と『コリウスの夢』のコラボについてお伺いできますか。
大西さきほど杉本さんがおっしゃったとおり、「『コリウス』あるから!」と突然電話がかかって(笑)。ちょうど『まおりゅう』も2周年だし「ぜひやろう!」となりました。劇場版のときはヒイロとトワの前日譚をオリジナルストーリーにして実装させていただいたんですが、今回は『コリウスの夢』のストーリーをそのまま、フルボイスでまるごとプレイできるようにしています。

──『コリウスの夢』実装にあたっての注目ポイントを教えてください。
大西加護キャラの2Dイラストで、ついに三上悟が実装されています!これにも流れがあって、1年前に『まおりゅう』タイアップ曲のPV撮影現場に立ち会ったとき、寺島さんから「三上悟実装しないんですか?」と言われたんですよ。

──寺島さんからのアピールが?
大西アピールというか本当にさり気ない会話の中での一言でした。でもあのビジネスマン然としたスーツ姿でバトルをするのは世界観的に難しいなと悩んでいたところで、『コリウスの夢』を観たら大怪盗サトルの登場です。ちょうどタイミングが噛み合いました。
──『コリウスの夢』コラボキャラの奥義の実装もあるんでしょうか?
大西リムル、ヴィオレ、ルミナスの奥義を『まおりゅう』ならではのダイナミックなスケール感のある3D演出で体験できるように実装したので期待してください!

『まおりゅう』オリジナルの衣装デザイン
江口『コリウスの夢』を入れるときに一番大変だったのはどんなことでした?
大西衣装をどうしようかというのはかなり悩みました。例えば、リムルはアラビアンな感じの衣装もあったんですけど、バトルのモーションには向かないと思って、大怪盗サトルとお揃いの服を着せることにしました。アプリでしか見れない『コリウスの夢』の特別衣装にできたと思います。

杉本奥義や衣装の実装はやっぱり大変なんですね。
大西いつも悩んでます(笑)。キャラの衣装が変わると、3Dモデルの中に入ってる骨格部分まで影響があるので、モーションに衣装の揺れを合わせたりするのに時間がかかっちゃうんですよね。今回は劇場版のように映像と完全にシンクロは出来なかったんですが、盟主の方が「お!」と感じるクオリティになっていると思います。

──『まおりゅう』オリジナルの要素もありつつ、アニメファンも楽しめる仕様になっているんですね。
江口『まおりゅう』はCGのクオリティがものすごく高くて、本編の方にも協力いただいたりするのでとても助かっています。
大西ゲームのCGでアニメ本編のお役に立てるというのは非常に嬉しいです。
杉本ファンの皆様に見えるところ以外の連携もしっかりしているので、『転スラ』チームとして良いものを出せるようにして、アニメもゲームも喜んでもらえるようにしていきたいです。
ネタバレ注意!川上泰樹先生の原画を初公開!?
──今回の特集で初公開の設定があるとか…?
杉本ここから先はネタバレ注意です!(笑)実は漫画の川上先生からあるパートの原画を預かっています。
──川上先生が原画で参加しているということですか?
杉本そうなんですよ。やっぱりヴィオレがいるなら…見たくなるじゃないですか(笑)。これはもう完全にファン目線で、色んなところとお話をさせていただいて。
江口まさかの追加でしたし、どうやって作ろうかと(笑)。設定画がないキャラクター達のカットだったので、原案を出してもらわないといけない。それでどうせ描いてもらうのだったら原画にしてくださいと川上先生にお願いすることになりました。
杉本こんなこと言うと失礼かもしれないんですが、やっぱりめちゃくちゃうまいんですよね。
江口しかもいわゆる二値化されたアニメで使えるデータ形式にして送ってくださったんですよ。それを中山敦史監督が線補正、影やハイライト足し、空間に馴染むような色味のベースアップをして原画の持ち味を最大限に引き出してくれました。
杉本原作者と監督の合作になったこのパートをぜひ実際に目にしていただければと思います。

dアニメストア先行公開!川上先生の描き下ろし原画!
読者へのメッセージ
──最後に『転スラ』ファンの方々に向けて一言ずついただけますでしょうか。
大西本当に皆さまのお力添えのお陰で2周年という節目にたどり着くことができました。これから3周年に向けて走っていけるように頑張っていきますので、よろしくお願いします。
江口並行して第3期TVシリーズを作るというのはとんでもないカロリーなので、正直『コリウスの夢』は少し抑えめに…と考えてもいたんですが、やりたいというスタッフみんなの気持ちを止められるわけもなく、結果めちゃくちゃ力が入っています。劇場版の勢いそのままに弾みをつけるような良いものに仕上がったと思うので、皆さんに見ていただけるのがとても楽しみです。
杉本『コリウスの夢』はもともとのロードマップには存在しなかった企画です。それをこうやって第3期の前に世に出せたのは江口さんをはじめ、エイトビットの皆様のおかげですし、『まおりゅう』が乗ってくれなかったら頓挫していたかもしれないので、関係者の皆さんには本当に感謝しています。『コリウスの夢』は3話一挙に見られるので、ぜひ見ていただいて『転スラ』熱を盛り上げていただけると嬉しいです!
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©川上泰樹・伏瀬・講談社/転スラ製作委員会
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