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『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』の魅力を、東島丹三郎役・小西克幸さんにお聞きしました。
キャスト陣が持てる力を出し尽くした、熱すぎる収録現場で起きていたこととは――?

「いくぞ、ショッカー!!!!」
40歳になっても本気で仮面ライダーになろうとしていた東島丹三郎(とうじまたんざぶろう)。
だが、その夢を諦めかけた時、世間を騒がす 「偽ショッカー」強盗事件に巻き込まれ…。
『エアマスター』『ハチワンダイバー』の 柴田ヨクサルが念願の「仮面ライダー」を描く、まさに原点にして集大成!! 大のオトナたちによる大真面目の “仮面ライダーごっこ"アクション、開幕!!!!
東島の現場は、毎回新しい人が来ては、声を潰して帰っていく(笑)
――原作を読んで、どのような印象がありましたか。
小西僕はもともと柴田ヨクサル先生のマンガが好きで、『谷仮面』とか『エアマスター』『ハチワンダイバー』をずっと読んできました。『エアマスター』に小西っていうキャラクター(小西良徳)が出てくるんですけど、同じ苗字だからアニメになったら出たいなって音響制作担当の人に話していて、小西役で出演させていただいて。そういうご縁もあって、ずっと柴田先生の作品を読ませていただいていました。『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』も、ずっと仮面ライダーになりたくて修行してきた人の話なのか、面白そうだな、と思って読んでいました。ショッカー強盗は現代っぽいなと思ったり、仮面ライダーになりたかった彼らの夢や生き様に引き込まれていって。柴田先生のマンガって、「悪いヤツは悪い」という描かれ方をしていなくて、ショッカー側の想いも見える作品で、読んでいるうちに最新刊がでるのが待ち遠しくなりました。面白いから、「どんどん早く描いてください、先生!」って、ずっと思ってます。
――アニメ化の話が出る前からずっと読まれていたんですね。
小西そうですね。僕はマンガ好きなので、いろんな番組でマンガを紹介させていただくんですけど、『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』も皆さんに紹介したことがあります。マンガが好きだから、やっぱり自分が好きな作品には出たいですし、読んでるマンガが多い分、アニメになる作品も多いですけど、現場に呼ばれることはほぼなくて。そこで悔しい思いをずっとしていて、何かしら自分が好きな作品に関われたらいいな、と思っていたので、『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』のオーディションテープもすごい時間をかけて録らせていただきました。

――その経緯を経て東島丹三郎役に決まったときは、小西さんの中にどんな感情がわいてきたのでしょうか。
小西やっぱり、この作品に参加できるのはすごく嬉しかったですね。自分が面白いと思っている作品に関われるのは、非常に嬉しいです。
――東島丹三郎役として、小西さんは作品をけん引する存在のひとりになるわけですが、このアニメをどんな作品にしたいと思いましたか。
小西観ている人が楽しんでもらえるような作品になってほしいですね。東島丹三郎はマンガでは言葉数が少ないので、僕はアニメになったときに彼の気持ちを代弁する係だと思っています。その丹三郎が、みんなに愛されるようなキャラクターになったらいいな、と思いながら演じています。アニメはトータルコーディネートなので、柴田先生や監督、スタッフの皆さんがどういうものを作りたいのかを相談しながら、みんなで同じ方向を向ける現場だったらいいな、と思いました。
―マンガを読んでいると、この作品を映像化したらすごく雰囲気のいい現場で制作されるんだろうな、という絵が浮かんでくる感じがします。
小西めちゃ楽しかったです。でも、大変でした。1話は過去の話から始まるので、メインキャラクターは僕しか現場にいなくて。その収録に先生がいらっしゃって、「僕はいつもマンガを描くときに120%、200% の熱量を持って、熱い気持ちでマンガを描いていますので、皆さんぜひ熱い作品にしてください」というようなお言葉をいただきまして。マンガをご覧の方はもうわかっていると思いますけども、マンガはものすごい熱量なんですね。やっぱり、叫ぶんです。「200% でやらなきゃ」と思って A パートのテストをやったら声が出なくなって、その後も騙し騙し頑張って声が出るようにして、30分間録りきりました。毎回、そんな感じです。東島ライダーの現場は、毎回新しい人が来ては、声を潰して帰っていく(笑)。みんなも大絶叫なんですよ。役者もそれくらいの熱量で作っています。出演者のみんなも、「大変で声が潰れちゃうけど、気持ちいいよね」って話していて。それを観て、楽しいな、気持ちいいなと思ってもらえる作品になればいいな、と思います。

――毎回の収録に向けて、気持ちの入れ方も含めてどんな準備をしていたんでしょうか。
小西特別な準備はしていないです。アフレコに臨む姿勢は変わらずどこの現場でも一緒で、東島丹三郎に関しては出てくるキャラクターがすごい熱量を持って動いてくれるので、逆に引っ張ってもらうようなイメージです。
お腹に変身ベルトを描いて、「ついにこれを出すときが来たか」って変身しちゃう、その気持ちがわかる
――仮面ライダーになりたくて修行を重ねてきた東島丹三郎という人物について、小西さんから見て「わかるわー」と思う部分と、もどかしいと感じる部分を、それぞれ教えてください。
小西素敵だなって思うのは、やっぱりずっと仮面ライダーになりたくてストイックに修行してきたわけじゃないですか。40歳になって、将来自分が死んだときにどうせ孤独死だろう、そうすると家の中に仮面ライダーグッズが残ってしまう、この人生でいいのか、と思ってしまい、彼はグッズを売りに行くんですけど、そこに至るまでのストイックさ、ひとつのものに熱中できる熱量はとても素敵だし、すごいなって思うところです。同時に、きっぱりと捨てられる潔さもカッコいいな、と思います――結局戻ってくるんですけど。僕なんかは物を捨てられないので、撮影で使ったおもちゃとか、いろんなものが家にいっぱいあって。また使うかもしれない、と思って捨てられない、優柔不断なところがあるので。東島丹三郎は、夢を追いかけてきた分、ちゃんと信念があるから捨てられるんじゃないか、と思うんですよね。僕はそこがないから、ちょっと恥ずかしい感じです。もどかしさはあまり感じたことがなくて、たとえば女性にあまり触れたことがないから、奥手で対応が変な感じになっちゃうところも、逆に東島の魅力なのかな、と思います。
――なるほど。
小西学生のときに、仮面ライダーに憧れていたからお腹に変身ベルトを描いて、「ついにこれを出すときが来たか」って変身しちゃう、その気持ちもわかるんですよ。昔、あるマンガがあって、胸に十字の傷がある男たちの話、必殺仕事人みたいな話なんですけど、それがカッコいいなと思って、自分で胸に赤いマジックで十字架の傷を作って、それで1日暮らしたことがあるんです。なんかわからないですけど、「カッコいいから描こう!」と思って、お風呂上がりに描いちゃったんですよね(笑)。次の日、僕はサッカーをやっていたので、練習があって、「ミニゲームします」って言われて、ふたつにチーム分かれますと。片方はユニフォーム、片方は上半身裸のチームで、上を脱がなきゃいけなくて、脱いだら十字架の傷があって「やべ!」と思って(笑)。だからそういうところも、僕は東島がカッコいいな、と思うんですよね。

――そんな東島丹三郎を表現する、小西さんの言葉をお借りすれば代弁する上で、ここからは外れないようにしよう、と考えた軸は何でしたか?
小西純粋さです。監督とも話したんですけど、東島が持ってる純粋さは少年の心というんですかね、仮面ライダーに憧れた少年の心を忘れないように、ずっと芯に残していて、純粋に仮面ライダーが好きという部分はブレずにやっていこうかな、と思っていました。
――アニメの収録で演じたシーンで特に印象に残っているシーンや好きなシーンがあれば教えてください。
小西学生の東島が、仮面ライダーに変身するときに「変身!」の掛け声だけじゃなくて、ベルトのギミックの音、ギュンギュンギュンみたいなSEも全部自分でやっていて。やっぱりこの人は小さい頃、学生の頃から仮面ライダーが好きなんだな、それだけの熱量を持って仮面ライダーになろうとしているんだって思いました。それは恥ずかしいことではなくて。隠してる本当の力なので、誇れることなのかなっていう。
――200%の力を出し切る収録の中で、小西さんが特に満足感や達成感を得られたのはどんなときでしたか。
小西あるシーンで東島がライダーパンチをするんですね。そのライダーパンチは、「今日はいいライダーパンチ出たね」って音響監督さんに言いながら帰りました(笑)。普段のライダーパンチと熱いシーンのライダーパンチには差分をつけたほうがいいかな、と思っていて。その違いって、能力ではなくて、想いの強さだけだと思うんですよ。その日のライダーパンチは、想いが出たライダーパンチだったんじゃないかな、と思います。

――作品のテンション、熱量という点で、島村一葉が出てくるシーンも印象的でした。一葉役の鈴村健一さんは、特に作品のテンション感を担うひとりだと思うのですが、いかがでしょうか。
小西ずっと叫んでます。大変そうです。たぶん、鈴村くんが一番大変だと思う(笑)。この作品は、みんなが出てくると東島丹三郎はあまりしゃべらなくなっちゃうので、イニシアチブを持ってしゃべり出すのって一葉なんですよ。一葉がリーダーシップを発揮してみんなをまとめてるので、鈴村くんは大変です。鈴村くんはアフレコのときに出てくる仮面ライダーの設定やアクセントとかを全部わかっているので、みんなで鈴村くんに聞いてました。もう、仮面ライダー先生ですね。スタジオの中にひとりいてくれるだけでわからないことも全部聞けるから、すごく楽でした。鈴村くんがいてくれたおかげでアフレコが円滑に進んで助かりました。
――小西さんから見て、東島丹三郎以外で気になるキャラクター、推しのキャラクターはいますか?
小西津田健次郎くんがやっている中尾八郎に舎弟(伊藤さとし・石毛ふくし・佐藤だいすけ)たちがいるんですけど、マンガではそこまでピックアップされてないんですね。アニメではまあまあ出てくるので、そういう人たちの動きも見ていただけると、より面白いんじゃないかなと思います。メインのキャラクターたちだけではなく、脇を固めてる人たちも「お前こんな動きするのかよ」っていう人も出てくるので。

――『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』という作品に関わった経験は、小西さんの中にどういうものとして残っていくと思いますか?
小西今回、貴重な経験をさせていただきました。僕はもともと、仮面ライダー関係のお仕事はほとんどやったことがなくて、『仮面ライダーディケイド』の劇場版のときに、「人が足りないからショッカーの戦闘員をやってくれないか」って言われて行ったことがあるくらいで。戦闘員が7、8人いて、当時はショッカーの戦闘員の衣装がなかったので、地方の仮面ライダーショーで使っている衣装をかき集めていたんですね。決まったサイズしかないからもうピッチピチで、それを着て戦闘員をやらせていただいて。それからずっと仮面ライダーに関わることがなくて、『仮面ライダーガッチャード』の変身ベルトの音声をやらせていただいたのが、僕の初めての仮面ライダーとの関わりでした。それで、その次の年に東島丹三郎のアフレコが始まったので、ようやくステップアップして自分が仮面ライダーになれた、みたいな喜びがあります。皆さんの力で、東島丹三郎が本物の仮面ライダーになれるように、応援してもらえると嬉しいです。
――最後に、dアニメストアで『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』のアニメを視聴する方、原作を読まれる方へのメッセージをお願いします。
小西いい意味で脳みそを空っぽにして観られる、読める作品だと思います。その空っぽにしたところに、すごい熱量がどんどん溜まっていくと思いますので、一緒にこの『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』という作品を応援していただけると嬉しいです。
※本キャンペーンは終了しました。
たくさんのご応募ありがとうございました。
▼ キャンペーン詳細 ▼
©柴田ヨクサル/ヒーローズ・Tojima Rider Project ©石森プロ・東映








