
7月から連続2クールで放送中のTVアニメ「追放された転生重騎士は
ゲーム知識で無双する」(以下、「転生重騎士」)。
MVも話題を呼んだエンディング主題歌
「Lv.1 職業:人間」を担当しているのは、
もともと「転生重騎士」のコミックを愛読していたという、
アニソンシンガーのReoNaさん。
そんなReoNaさんが思う、本作の見どころをお聞きしました!

<重騎士>――
それは守り特化で敵の攻撃を引き付けて味方を守るクラスである。
だが、他の防御クラスと比べても性能に応用が利かず、
攻撃性能が低すぎてレベルもまともに上げられない。
それゆえに――”不遇”を超えた"欠陥"クラスといわれていた。
代々<剣聖>の血筋であるエドヴァン伯爵家に生まれたエルマは、
跡継ぎとして大切な儀式である<加護の儀>で”欠陥”クラスといわれる<重騎士>を発現し、
次期当主の座も奪われ不当に追放されてしまう。
しかし、その際に前世の記憶を取り戻し、
この世界が生前にやり込んでいたVR対応オンラインゲーム<マジックワールド>と
全く同じであることに気がついた。
そして、エルマは知っていた。
<重騎士>こそが、最強のクラスであることを・・・!
伯爵家を追放され一人の冒険者となったエルマは、
生前の知識をフル活用し、この世界の効率的な攻略を始めるのだった。
エルマにどんどん情が湧いてきて、一緒に物語を歩んでいく気持ちになれる作品
- ――「転生重騎士」のエンディング主題歌「Lv.1 職業:人間」は、MVも含めて意外性のある楽曲という印象でしたが、どのように感じていますか。
- ReoNa:「意外に思ってもらえたらいいな」「驚いてもらえたらいいな」という気持ちはありました。どうせ踏み出すなら、中途半端に上限を決めるのではなくて、お歌にもMVにも、自分が体現できるものの中で振り切ったものを乗せきりたいな、と思いました。自分自身でも踏み出せたと思いますし、そう思ったからこそ、実際にMVが公開されるまでは「楽しんでもらえるかな」「人によっては”思っていたReoNaと違う”っていう人もいるかもしれないな」という不安もありました。でも、ただ今までと違うことをしているのではなくて、こういうお歌ができたから、こういう作品と出会えたからこそReoNaの新しい一面を見せることができました、という感じで届いてくれたらいいな、と思います。
- ――ひと言で言うと、「Lv.1 職業:人間」は軽快な曲ですよね。MVで踊ることも含めて軽快さがあって、だからこそ意外性や斬新さを感じさせる曲になっていて。
- ReoNa:作詞・作曲をしてくれた毛蟹(LIVE LAB.)さんの、作品に対するリスペクトと寄り添いを感じました。いわゆる異世界転生をする作品で、異世界転生した先で何者かになろうとする――それこそ、主人公のエルマが追放されたところから始まりますけど、いざ作品を読み進めてみると絶望からスタートしているのに、あくまで爽快に、軽快に、強くなろうと歩んでいくエルマの姿と、この楽曲がマッチするんじゃないかなって、受け取った時点ですごく感じました。歌詞の中にも、ふんだんにゲームを匂わせる要素があります。絶望と、絶望から始まるのに爽快、みたいなバランス感は、いわゆる異世界転生や、なろう系と呼ばれる作品に対するありったけのリスペクトが感じられるものだと思います。
- ――ReoNaさん自身も「絶望系アニソンシンガー」を掲げていますが、「転生重騎士」の物語の始まりが「絶望」である、と解釈したわけですね。
- ReoNa:そうです。異世界転生作品はわりとマイナススタートというか、基本何かを失うところから始まって、人によっては前世への未練があるキャラクターもいるし、チート的な能力を持っていたとしても逆境から始まるので、わたしはそれを絶望としてとらえています。
- ――これまでたくさんのアニメやゲームの主題歌を担当されていますが、逆境から始まる異世界系作品の楽曲を担当したことは過去になかったですよね。
- ReoNa:はじめまして、です。「Lv.1 職業:人間」は、まさに「ReoNaが異世界転生作品に寄り添ったらこうなるんだ」みたいな感じになったと思います。そういう意味でも、今回は新しい扉でした。こう、ベン図があるとしたら、「絶望が重なるところが大きい作品」もあるけど、「線と線が触れるくらいのところに絶望がある作品」もあって。「Lv.1 職業:人間」は、線同士が細いところにもちゃんと絶望はあるよ、みたいな寄り添い方になっていると思います。
- ――なるほど。
- ReoNa:わたし自身、アニメ化されている・されてないにかかわらず、異世界系作品のコミカライズをけっこう読んでいて。もちろん、アニメ化されたものを観ている作品もある中で、実は「転生重騎士」はお話をいただく前からコミックを読んでいたんです。なので、自分が知って楽しんでいた作品の主題歌を担当させてもらえることには、まずシンプルにビックリしましたし、「ReoNaでいいのかな?」とか、「お話をいただいたということは、何か期待されているものがあるのかな?」と考えました。初めての扉だったので、どう寄り添ったらいいか、どういう科学反応が起こせるだろうか、と思いましたし、デビューして8年目になっても、まだ開けてない扉が飛び込んできて、こうして踏み出せる機会をもらえることのありがたさも、最近は感じていて。わたしだけでなく、ReoNaの音楽チーム全体を含めて、「これを機に!」みたいな思いはあったと思います。異世界転生やアバターではないけど、何者かになりたい、また違う姿のReoNaを、ビジュアルやMVで感じてもらえたらと思います。
- ――もともと「転生重騎士」を愛読していたんですね。
- ReoNa:はい、マンガを全部読んでいます。
- ――特にどんなところが面白いと感じていますか。
- ReoNa:実は、一番好きなシーンがコミック1話にあるんですが、エルマが「さっき生まれて初めてレベル上がったばっかりだ」って言うシーンが大好きです。まずは、そのシーンをアニメで見られて嬉しかったです。この場面を読んで作品の見方が変わったというか、異世界転生作品には最初に主人公がかなりダメージを負う展開も多い中で、あくまで「転生重騎士」の主人公はそういうものを全部はねのけていく人なんだ、ということがわかって。コメディ的な部分もあって、軽快に進んでいくんだなと感じて、作品の読み進め方が決まったシーンだったので、そこはずっと印象に残っています。もちろん、エルマがどんどん強くなっていく面白さもあるんですけど、1話のそのシーンはグッときました。エルマは我が道を進んで、不遇職と言われながらも速攻で大事なスキルを手に入れて、ハイレベルの人たちも窮地に陥る状況を「なんでその職業で打破できんの?」って言われて――職業が職業だからこそ、どこに行っても最初は冷たい偏見にさらされるけど、いい意味で手のひらを返されていくのが気持ちいいです。

- ――「転生重騎士」という作品と向き合うにあたり、「ReoNaだからこそもたらせるもの」は何だと思っていましたか。
- ReoNa:どうしても、おこがましいという気持ちにはなってしまいますが、その上で、音の面白さというか――ReoNaの音楽って、チーム制というか、いろんな人のルーツや想いをぎゅっと集めた総力戦であたっていると思っていて。総力戦だからこそ、「この作品にこういう主題歌がつくんだ?」みたいな意外性であったり、作品の余韻をエッセンスとしてちょっと広げたり深めたりするような、音楽としての面白さは追求できているのかな、と思います。想像していたものとはまったく違うものが出てくる面白さを感じてもらえていたら、それを主題歌アーティストとしてお渡しできていたらいいな、と思います。
- ――逆に、「転生重騎士」と向き合ったことで、ご自身から引き出されたものは何だと思いますか。
- ReoNa:すごくいろいろあると思っています。今までに挑戦してきたことの集大成ではないですけど、歩いてきた道のりの先にいてくれたお歌になっていて。歌っている声の幅もすごく広いですし、フレーズごと、お歌の中のシーンごとに使っている声や歌い方も場面ごとに全然違っていて、これまでチャレンジしてきたことを散りばめて、それをぎゅっと1曲の中に入れることができました。「お歌でアニメに寄り添いたい」という思いがある中で、お歌を受け取ったときに感じるもの、動かされる心って、ひとつじゃなくていいよね、ということを、ずっと思っていて。泣くも、笑うも、驚くも、その時々に寄り添えるお歌がきっと存在していると思います。「Lv.1 職業:人間」は、聴いたときにビックリしたり、ワクワクしたりするお歌に、「絶望系」の軸足を置きながら踏み出してみよう、というチャレンジでした。今までの軸足や軌跡も踏まえて、今回新たな扉に踏み出させてもらえたのは、異世界転生というジャンルの作品だったからこそ、だと思います。
- ――アニメ「転生重騎士」は非常に楽しく見られる作品ですが、カメラワークが話題になりましたね。
- ReoNa:そうですね。わたしは、街並みにもワクワクしています。現実世界で街並みを見るのが大好きなので、「アニメの中で、こんなに街にワクワクできることあるんだ!」って思いました。1話の冒頭から、戦闘シーンもすごく動くし、戦いにも日常にも力を割いて作画をしていることが伝わってきますし、もし主題歌を担当していなくても、たぶんこのアニメを見ていたと思います。「めっちゃ髪の毛さらさら!」って思いながら見ています。
- ――(笑)今後、映像化されるのが楽しみなシーンはどこですか。
- ReoNa:剣聖のマリスとの確執です。エルマはそんなに意識していないのに、なんでこんなに粘着されるんだろう?というところが気になります。コミックを読んでいるときも、定期的に描かれるマリスとの確執は、ちょっと楽しみにしていました。

- ――気になるキャラクター、感情移入するキャラクターについてはいかがでしょうか。
- ReoNa:やっぱり、どうしても気になっちゃうのはマリスです。なんでこんなに歪んじゃったんだろう、そんなに幼少期のエルマって眩しかったのかな、そんなに分家の立場ってきつかったのかな、そんなに本家の跡取りが羨ましかったのかな、と想像してしまいます。共感はできないけど、すごく気になるキャラクターです。作品全体の爽快さに対して、悪というかネガティブなものを煮詰めた感情の権化のような存在で、激強のスパイスというか――1周回って推せます。この作品の中で、圧倒的な理不尽を体現する存在だと思います。
- ――マリスが純粋な悪意の塊のように映るからこそ、作中の爽快感も際立つし、自然とエルマを応援したくなる部分もありそうですね。
- ReoNa:確かに。あくまで、本当に突き抜けた悪でいてくれるからこそ成り立っている存在、というところもあるかもしれないです。
- ――「転生重騎士」の作品世界に入れるとしたら、誰になって何をしますか。
- ReoNa:戦ってないかも……神官とかを目指すかもしれません(笑)。わたしも(「転生重騎士」公式サイトの)クラス診断をやってみたんです。診断の結果が重騎士だったので、防御力全振りの重騎士を目指し始めるかもしれないです。
- ――改めて、「転生重騎士」の作品のおすすめポイントを教えてください。
- ReoNa:いろんな異世界転生ものを読んできましたが、この作品は爽快感がひとつの核かなと思っています。ちゃんと頭の中で期待した通りに、逆境を切り拓いて、はね飛ばしてくれる。まさに「城壁返し」をし続けるエルマの安心感と爽快感は、すごく魅力だと思います。あと、登場人物が増えていかないからこそ、エルマに感情移入できるわけではないけど、どんどん情が湧いてきて、一緒に物語を歩んでいく気持ちになれる作品だと思います。
- ――dアニメストアで「転生重騎士」のアニメをご覧になる方、電子書籍を読んでくださる方にメッセージをお願いします。
- ReoNa:わたしが「転生重騎士」のような作品を見るときや読むときは、やっぱり自分の中にある鬱屈としたものや、自分の力ではどうすることもできないことを、代わりにはねのけてくれる、代わりに体現してくれることが、こういう作品に触れるときに求めるもののひとつとしてあります。わたし自身はエルマのように力強くは生きられないし、逆境をはねのけられないけど、自分にはできないことを異世界で軽々とやってのけている人を見ることで、爽快感や気持ちよさを感じられる作品だと思います。大きな盾を持ってはねのけていくエルマたちと、いつか何者かになりたい「Lv.1 職業:人間」いうお歌を、ぜひ一緒に楽しんでいただけたらと思います。
「Amore」があるからこそ、「Lv.1 職業:人間」ではまったく反対の方向にも走り抜けて、新しい扉を開けることができました
- ――7月クールでは「転生重騎士」に加えて、「きみが死ぬまで恋をしたい」のオープニング主題歌「Amore」も担当していますね。同クールに2作品に関わることって、なかなかない機会でしょうし、とても充実した状況ではないかと思うのですが。
- ReoNa:本当にそうです。アニメに寄り添わせていただくのは1年ぶりで、こうしてふたつの主題歌をリリースさせてもらえることで、実はお互いの楽曲にも作用しあったと思っていて。「Amore」では、情熱的に愛情に対してまっすぐ向き合って、物語の持つ痛みや、ささやかな日常にこぼれ落ちている愛、長らく大切にして向き合ってきた愛、大切な人への思いというテーマに、全力で踏み込むことができました。その「Amore」があるからこそ、「Lv.1 職業:人間」ではまったく反対の方向にも走り抜けて、新しい扉を開けることができました。どちらにも、すごくいい作用をもたらしてくれた2曲になったと思います。
- ――「Amore」はある種非常に「ReoNa的」で、「Lv.1 職業:人間」は意外性のある曲。まったく性質が違う作品に向き合ったからこそ出会えた曲でもあるわけですね。
- ReoNa:そう思います。それも作品がもたらしてくれたし、同じタイミングで、今だからこその要素が合わさって、この2曲になりました。これだけ近しいタイミングで2枚のシングルを出すことも今までになかったですし、それを持ってツアーを回ることもなかったので、最近は「今を生きているな」という感じがします。アニメに寄り添わせてもらいながら、ツアーを回る2026年だからこそ、ライブを意識してお歌を紡げたシングルにもなっていると思います。
- ――ライブといえば、来年の3月6日、7日には自身最大規模となるぴあアリーナMM(横浜)での2days公演も控えています。ぜひ意気込みを聞かせてください。
- ReoNa: 3月6日は、わたしの中でライブの大きな記念日でもあり、今回は今までで一番多くの人にお歌をお届けできる2日間です。ずっと大切に掲げてきた「ハロー、アンハッピー」という言葉とともに、1日目の「逃げて逢おうね」と2日目の「やっぱり人が好き」、この2日間がどういうものになるか、どういう想いでお届けできるものになるか、半年先のわたしのことはまだわからないけれど、その日に向けて、この秋のツアーで全国に「まわり道」をして、来年の春にたどり着ければと思います。2日間、どういう想いを受け取ってもらえるのか、ぜひ楽しみにしていただきたいです。
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2026年9月1日(火)17:00~
2026年9月14日(月)23:59

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